活動報告

第33回例会卓話「新しい結婚、パートナー事情」

2018年03月23日

「新しい結婚、パートナー事情」
安友千治会員





新しい結婚のかたちと現況
事実婚(内縁)カップルが抱える問題とは
事実婚(事実上の結婚)というのは「法律婚」と相対する概念です。役所に婚姻の届出をしていないため、法律上の夫婦としては認められませんが、生活の実態において夫婦と認められるような関係です。結婚の意志がない「同棲」とは違います。
事実婚は、「自らの主義主張にしたがって、あえて意図的に婚姻届出さない2人の関係や生活を表す言葉」です。この新しいパートナースタイルを、「法律婚に変わる一つの生き方」として選択されているのです。
なぜ婚姻届を出さないのか?
「法律に縛られたくない!」
「自分たちの手作り関係性を大事にしたい!」
「ポリシーとして!」
「夫婦別姓のために!」
「現在の法律(戸籍制度)に納得できない!」
「必要性を感じない!」
等、時代の流れによって様々ありますね。





さらに最近では結婚そのものを望まない人や、恋愛にも積極的でない人も増えている。
 特に男性はどこの結婚相談所に行っても不足で、さりとて女性の高望み志向は相変わらず強いようです。
同性愛カップルが抱える問題とは
LGBT(性的マイノリティーであるレズビアン・ゲイ・バイシェクシュアル・トランスジェンダーの総称)昔に比べれば理解されてきているとは思いますが、「異性愛が当たり前」とされている日本の社会では、同性愛者は偏見の目で見られます。残念ながら現在も、同性愛者の顕在化がはかられているとは言えません。
また、日本での結婚は異性のカップルに限られているという解釈のため、同性のカップルは法律上結婚することは不可能です。
そして、それとは違う概念として「性同一性障害者」の問題もあります。出生時に割り当てられた性別に違和感を持ち、それとは反対の性別でありたいと考える方々の問題です。性別に対する違和感があまりにも強い方の場合だと、自分の体を傷つけたり、絶望から自殺を考えたりする場合もあります。
多くの性同一性障害者の方は、戸籍や住民票、パスポートなどの性別と、外見や生活の実態が食い違うことで苦境に立たされてきました。例えば、就職の際に不利な扱いを受ける、海外に行く際に危険な立場に置かれるなどです。
問題を解決するには
結婚していない(できない)カップルは、同性同士か異性同士かに関係なく、共に生きていくための「ルール化」が重要になります。
現在の法律は、そのような人達を守ってくれないからです。
もし、パートナーが病気になったり、死亡したりした場合、法律は長年苦楽を共にしてきたパートナーよりも、法律上の家族や親族の意向を優先するようにできています。特に同性同士のカップルの場合、周囲の人に自分たちの立場をなかなか理解してもらうことができず、辛い思いをすることになりかねません。
そこで現在の法制度で可能な方法を提案いたします。
1.今まで2人で築き上げた「大切な権利や生活」を、法律上の家族や親族に侵害されないよう、公正証書による契約書や遺言書を活用。
  さらにお互いが遺言執行人として指定する。
2.カップルの日々の生活については、お互いが任意後見契約を行い、
お互いの任意後見人になる。
 これでほぼ配偶者と同じ代理権を活用できる。
cfパートナー入院時の代理人・身元引受人等
3.事実婚(内縁)のカップルには、「事実婚に関する契約書」
同性愛(性同一性障害)のカップルには、「共同生活に関する合意書」
またカップル契約書を作成しましょう。
そしてさらに安全性を高めるために自分の死後、相手の生活を守るために財産を与える「遺言書」を作成することが大事なのです。さらに重要なのが、これらの書面を「公正証書」にすることです。
公正証書とは、公証役場にいる「公証人」と呼ばれる国から任命を受けた法律の専門家が作る文書のことで、ある意味「国のお墨付きの文書」となります。法律に違反していないと公証人が判断する限りにおいて、どんな内容の書面でも作成できます。
契約書や合意書、遺言書は、体裁さえ整っていれば任意の書面であっても、一定の法的効力を持ちますが、公正証書にしておくことで、より証明力、強制力が大きくなるのです。



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