活動報告

第36回例会卓話「未来につなぐ鶴見のまちづくり」

2019年04月12日

「未来につなぐ鶴見のまちづくり」
鶴見区長 森健二様

皆さん こんにちは、鶴見区長の森です。
本日は「未来へつなぐ鶴見のまちづくり」というタイトルでお話しさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いします。

まず鶴見区の現在のまちの状況と課題をお話しします。それを踏まえて、「区制100周年に向けた今後のまちづくり」として、現在、策定を進めている今後のまちづくりの基本方針を示す「鶴見区プラン」改定素案の概要と、現在区内で進んでいる主な事業をご紹介します。
最近の主なまちづくりの成果としては、平成23年に鶴見駅東口地区第一種市街地再開発事業完了、平成27年に花月園競輪場跡地開発の決定、平成30年には旧鶴見工業高校跡地に特別養護老人ホーム、聖灯看護専門学校の開設及び下野谷三丁目公園の整備と、大黒ふ頭にCIQ施設I期地区が整備されました。
ちなみに、CIQとは、関税(Customs)、出入国管理(Immigration)、検疫(Quarantine)の頭文字で、出入国の際に必要なそれぞれの手続きを行う施設です。
横浜ベイブリッジを通過できず、大さん橋国際客船ターミナルに着岸できない超大型客船の暫定受入のため、大黒ふ頭の既存の自動車専用船岸壁を改修し、CIQ施設が整備されることとなりました。なお、来週4月19日には、全面供用を開始します。
次に、鶴見区の人口についてです。
現在、横浜市も鶴見区も人口は増加傾向にありますが、2019年をピークに横浜市の人口は減少に転じます。
しかし、鶴見区は2042年頃まで増加を続ける見込みです。
これは、工場跡地などの共同住宅の開発が続き、交通の便が比較的よいことも重なって転入者が増えるためと考えられます。
鶴見区は今後も人口増加傾向が続き、平成54年(2042年)には約31万人まで増加すると見込まれています。
また、若い世代の流入が多いことから、子育てしやすい環境整備が求められています。
一方で、2042年には65歳以上の老年人口が約30%まで上昇するなど、今後も着実に進む高齢化への対策も求められています。
都市交通については、こちらの地図で表しているとおり、鶴見川をはじめ、運河や崖などの地形条件に加え、鉄道や幹線道路により地域間の移動がしづらいという課題があります。
また、外国人人口は、市内18区中2番目に多く、他区に比べ南米の方々が多くなっております。
多文化共生の環境形成や情報発信など、多文化のまちづくりが求められています。
羽田空港からのアクセスの良さを生かして、観光客の誘致や国際ビジネス拠点としての機能を強化し、都市活力をいっそう高めていきます。
また、今月の大黒CIQ本格稼働に伴い、旅客者上陸時の滞在環境整備も求められています。
ここから、参考までに横浜市のH31予算案のご紹介をします。
横浜市全体で抱える課題は鶴見区が抱える課題と同様のものであり、呼応した対策が推進されています。
「地域包括ケアシステムの構築・推進」として、特別養護老人ホームについては、年間600人分の公募を行います。また、介護人材の確保のため、外国人留学生や技能実習生等を積極的に受け入れていくほか、市民病院の再整備などに取り組みます。
また、「健康づくりの推進」では、大腸がん検診の3年間の無料化などに注力していきます。
子育て支援に関する方策では、引き続き、保育所等の待機児童ゼロの取組を進めていくほか、市民の皆様の要望がとても強い、小児医療費助成については、通院助成の対象を4月から中学3年生まで拡大します。
また、寄り添い型生活支援・学習支援の充実など、子どもの貧困対策にも取り組んでまいります。
交通ネットワークの整備では、神奈川東部方面線相鉄・JR直通線は、31年度下期に開業予定となっています。
また、高速鉄道3号線のあざみ野から新百合ヶ丘への延伸は、先般、川崎市との協議が整い、事業化に向けて動き出しています。
この4月からは、外国人の新たな在留資格が創設され、市内在住の外国人が増加することが見込まれます。31年度は、西区のパシフィコ横浜にある市国際交流協会に、新たに総合相談窓口を設置するほか、日本語学習支援などを進めます。
横浜港が今後も日本を代表するクルーズポートとして、さらなる客船の寄港促進を図ります。4月27日には、外国客船による横浜発着クルーズとして、市内3つのふ頭に4隻同時に着岸します。大黒ふ頭では初めての2隻同時着岸となり、同一港に発着クルーズが4隻同時となるのは、日本初めてのことになります。
次に、区政100周年に向けた今後のまちづくりについてご説明します。
現在、鶴見区では、「都市計画マスタープラン鶴見区プラン」の改定作業を行っております。
本プランは、鶴見区の望ましい将来像を描くとともに、概ね20年後を見据えた鶴見区のまちづくりの基本方針を示すものです。
ひいては、「区制100周年に向けた今後のまちづくり」の指針となるプランとなります。
そのプランの中で、これまで説明した課題を踏まえ、鶴見区では、「活力があり 安心して住める 水辺があるまち」を まちづくりの目標としました。
こちらの地図では、主な都市構造を示しています。
「丘のまち」「川のまち」「海のまち」の3つの地域の特性を生かしたまちの環境形成をつくります。
また、「駅周辺の生活拠点」を定め、鶴見駅周辺は、多様な機能が複合し、利便性が備わった“区の顔”としてのまちづくりを行います。
次に「鶴見川環境軸」を定め、鶴見川に沿った環境軸の機能を強化します。こちらの地図では青いラインで示しています。
更に「鶴見・末広軸、生麦・大黒軸」を定め、区の中心と海のまちを結ぶ軸として整備します。こちらの地図では赤いラインで示しています。
次に主なテーマ別の方針をご紹介します。
都市交通の方針としては、「安全・快適に移動できる交通基盤づくり」を定めます。
こちらの地図は、区内の道路と鉄道の整備計画を示した「都市交通の方針図」です。
主なポイントとして、道路網の整備の推進では、末吉橋の架け替え、末吉橋・新鶴見橋間における新たな人道橋の整備を進めます。
主なポイントの2つ目、鉄道・バスをはじめとする公共交通網の充実では、相鉄・JR直通線の鶴見駅停車、駅改良に合わせた歩行者デッキ等駅周辺の整備、鶴見駅のターミナル機能強化、朝夕時間帯の輸送力確保など、快適で利便性の高い路線となるよう、事業者と連携した取組の推進、連節バスの導入やシャトルバスの共同運行など、立地企業とも連携した交通環境の充実としています。
鶴見区の人口は年々増加し、JR鶴見駅の乗車人数も市内JR在来線で4番目、東京都心方面へのアクセス向上は鶴見駅利用者の長年の悲願となっています。
そこで鶴見区では「鶴見駅中距離電車停車等推進期成会」を立ち上げ、東海道線、横須賀線、湘南新宿ライン、そして2019年度開業予定の「相鉄・JR直通線」などの路線における鶴見駅停車の実現に向けた取り組みを進めています。
2月28日には期成会会長、鶴見区自治連長でもある石川建治会長、寺嶋之朗鶴見区工業会会長をはじめ、期成会のメンバーと区役所職員等総勢18名で新宿にあるJR東日本本社を訪ね、西野代表取締役副社長に要望書を手渡してまいりました。
特に中距離電車停車のためのホーム新設を実現するためには、JR東日本、JR貨物との協議、事業費の問題など課題はありますが、時間がかかっても前に進める、という強い思いで区民一丸となって今後とも取組を進めてまいりたいと思っています。
都市の魅力の方針としては、「歴史・景観・文化を生かした魅力づくり」を定めます。
主なポイントに、区の個性を生かした魅力づくりをあげております。
旧東海道や、みその公園横溝屋敷など、歴史を感じさせる景観づくりや歴史資源を生かした魅力づくりの推進、海からの眺めを生かした、水上交通の観光利用などを検討します。
また、民間企業と連携し、技術や環境等の取組の発信や、インダストリアルエンターテイメントの地域形成を目指します。
さらに、国際色豊かな人達とまちの魅力を発信し、多文化共生のまちづくりを推進します。
都市活力の方針については、「産業基盤の強化とコミュニティづくり」を定めます。
主なポイントに、京浜臨海部の再編整備をあげております。
こちらの地図は、臨海部の今後の整備計画を示した「都市活力の方針図」です。
生産機能の強化や成長・発展分野の強化、生産機能と連携した研究開発機能の強化等の産業振興を図ります。
また、羽田空港国際化を踏まえ、都心や世界とつながる優位な立地を生かしながら、物流施設の立地誘導を図り、ロジスティックス・ネットワークの中枢的な拠点形成を図ります。
鶴見線やバス便の増強等により交通アクセスの改善や利便施設の立地誘導等を事業者と連携して進めます。
研究者や来街者が触れ合い楽しめる産業観光の取組を進め、地域のにぎわいづくりに取り組みます。
「鶴見区プラン」改定のスケジュールはご覧のとおりです。
現在、意見募集を行っており、今後、住民説明会も予定しております。
今後、改定原案の作成を行い、今年度中に改定プランの確定・告示の予定です。
最後に、現在区内で進められている主な事業をご紹介します。
どの事業も100周年に向けた今後のまちづくりの中で大きな要となる事業です。
1つ目は神奈川東部方面線「相鉄・JR直通線」から直通する電車の鶴見駅停車です。
西谷から羽沢に通じる「相鉄・JR直通線」が武蔵小杉まで伸びるにあたり、途中駅である鶴見駅停車実現に向けて、JR東海道貨物線を活用したホーム設置の実現可能性について調査を進めています。
羽沢から武蔵小杉までは約20km、鶴見はちょうどその中間地点です。
実現すれば、東京、県央方面へのアクセスが強化され、また、羽田空港の国際化と相まって、区のさらなる発展に寄与するものと考えています。
2つ目は花月園競輪場跡地利用です。
平成22年3月末に廃止となった競輪場跡地に、現在、隣接する民有地を含めて公園と住宅用地を一体で開発する計画で、開発区域は、全体で10.5haあり、防災機能を備えた約4.3haの公園や駅に近い側はマンションが整備される予定です。
現在、解体が終了し、造成工事中で、平成32年度に公園と宅地造成が完了する予定です。
最後に、大黒ふ頭客船ターミナル整備についてです。
「2鶴見区の現況と課題」でもご紹介しましたが、来週4月19日に大黒ふ頭客船ターミナルが本格的にオープンする予定です。
横浜市中期4か年計画2018~2021の原案では、「『国際旅客船拠点形成港湾』として、受入施設の充実、多様なクルーズ客船の誘致や観光客へのおもてなしの充実を図り、我が国を代表するワールドクラスのクルーズポートを目指します。」との目標と方向性が示されています。
こちらの航空写真は、今後の計画も含めたクルーズ客船の受入岸壁を示しています。
大黒ふ頭では、横浜ベイブリッジを通過できず、大さん橋国際客船ターミナルに着岸できない超大型客船の寄港増加に対応するため、既存の自動車専用船岸壁を改修し、あわせて現地でCIQ手続きを行える施設として客船ターミナルが整備されます。
こちらが新しく整備される施設のイメージです。
大黒ふ頭への客船寄港増加とあわせて、2010年に閉鎖したスカイウォークを一部開放し、改めて観光資源として利活用します。
先ほどもご説明しましたが、4月19日にはクイーン・エリザベスが入港しますので、これに合わせた船内見学会などが行われます。
また、岸壁からの客船見学とスカイウォーク見学を合わせた見学会への参加を、港湾局で現在募集中ですので、ぜひHP等で確認の上、応募していただけると幸いです。
超大型客船が大黒ふ頭に着岸することを海外観光客への鶴見区の魅力発信の機会ととらえ、区内の観光スポットの紹介など、区内回遊に結びつくよう、取り組んでいきます。
本日は、次の100周年に向けた第1歩として改定を進めている「横浜市都市計画マスタープラン鶴見区プラン」を中心に、「未来へつなぐ鶴見のまちづくり」についてご説明しました。
「まちづくり」には、本日紹介したハード面の整備だけでなく、それを支える地域の皆様との連携が欠かせません。
鶴見区には、126の自治会町内会・17地区の連合会があり、日頃から顔が見える関係を構築し、様々な場面で情報をいただき、意見交換を行っております。
また、様々な団体・企業や大学と連携するなど、現在も地域の皆様と一緒になった取組を進めています。
このような地域一体となった「まちづくり」の取組を今後もより磨き上げ、10年・20年後の鶴見区のさらなる成長につなげてまいりたいと考えております。
本日はご清聴ありがとうございました。


活動報告一覧へ戻る

Top