活動報告

第7回例会卓話「出会いは宝物」~価値は自分の働き~

2015年08月21日

「出会いは宝物」
       ~価値は自分の働き~
ケアプラザ地域コーディネーター 谷 亜由美様

皆さまこんにちは。
横浜YMCAの谷 亜由美といいます。
現在の職場は横浜市鶴見中央地域ケアプラザです。
どうぞよろしくお願いします。

本日、ご縁があってこの場に立たせていただいております。今日のお話は、長谷川会長からいただいたものですが、その時はあまり深く考えず、いつもの長谷川会長とのやりとりのように「お引き受けします。」という、お返事をしたのが、始まりでした。
お引き受けしたものの、日が経つにつれて「さて何を話そう。」「みなさんどんなお話をされているのだろう。」「長谷川会長のご紹介なので失敗しないようにしなければ」、などの思いが大きくなってきました。そこで、ことの重大さに改めて気づくことになりました。

そんな後悔とも言える感情の中でも、約束の日は、一日一日とせまってきます。あせりさえあったのも事実ですが、そんな時、とある先輩から「なぜ、即決でやると言えたのか。」というお話をしてみるのも良いのではとのアドバイスをもらいました。
その話を聞いた時、「そうだ、それが今の私の原点かもしれない。」と、思うことができました。良いお話になるか不安もあるところではございますが、お付き合いいただければ幸いです。

さて、私の勤務先である鶴見中央地域ケアプラザは、鶴見駅から徒歩5分程の場所にあります。皆さまも、地域ケアプラザという名称はご存じの方が多いのではないでしょうか。地域ケアプラザは、誰もが住み慣れたまちで、安心して暮らせる地域をつくっていくための拠点として、地域の福祉・保健活動を支援し、福祉・保健サービス等を身近な場所で総合的に提供する施設と位置づけられ、横浜市が整備しているものです。おおよそ、中学校区に1館整備され、市内に現在約133カ所あります。鶴見区には9館あります。中学校区に一つ整備されている背景には、徒歩で行ける場所という考え方があり、それは日常生活圏域と言う言葉に置き換えられています。運営には指定管理という手法が導入されており、そのそれぞれがそれぞれの地域特性や運営法人の特色を生かしながら地域の方々と共に運営されています。横浜YMCAは鶴見中央、生麦の二つの地域ケアプラザを運営しています。地域ケアプラザのご案内をお手元に配布させていただきましたので、合わせてご確認をいただければと思います。

ケアプラザは3つの機能を持つ施設となっています。一つ目が、地域の身近な相談窓口として、福祉・保健の相談を受け、地域のよろず相談所とされている、地域包括支援センターです。二つ目が、高齢者のデイサービス、福祉・保健サービスの提供です。三つ目が、地域の皆さんの福祉・保健活動等の支援や交流の場の提供や各種イベントの開催を行う地域・活動交流です。この地域活動・交流の配置は横浜独自の考え方とされケアプラザの特徴を表すものともなっています。

私は三つ目の地域・活動交流部門でコーディネーターをしています。コーディネーターの役割は、地域に住んでいる方の主体性を引き出し、育て、行政やその他地域の関係機関との連絡や調整をすることなど文字通りコーディネートする役割とされています。ケアプラザは私にとって、入職以来2カ所目の職場なのですが、2007年の開設以来、そこで仕事をしています。私はケアプラザで仕事をしていると紹介をさせていただきましたが、先ほどもお話しさせていただいたように鶴見中央は横浜YMCAが指定管理運営を行っています。

YMCAは、正式名称を(Young Men's Christian Association; YMCA)と言い、日本語に直すとキリスト教青年会です。YMCAは、1844年 産業革命まっただなかのロンドンで生まれました。産業革命によって工業・産業が飛躍的に発展する一方、困難な状況や苦しい状況にある人々も多く、そのような人々に、寄り添おうとする12人の青年によって結成されました。困難や孤立の中にある方に寄り添おうとするその活動は、瞬く間にヨーロッパ全土、北米大陸、日本へと広がっていきました。ロンドンの創設から40年後の1884年、横浜YMCAは誕生し、昨年130周年を迎えました。現在では「イエス・キリストの生き方に、もとづき、人間性が尊ばれ、公正で平和な世界の実現を目指し、地域社会に深く根ざしてすべての活動を展開します。」という使命を掲げ活動をしていますが、この使命が、ケアプラザの設置目的に通ずるものがあるとして、指定管理に応募したのです。いまでこそ、すんなりと自分の仕事やYMCAについてお話をすることができるようになっていますが、着任時には今の自分の姿は想像もできませんでした。その起こりの時から困難にある人に寄り添う活動をしてきたYMCAではありますが、入職5年目の私にとっては、まだまだ組織のことも分かるはずもない状況の中で、YMCAにとっても初めてのケアプラザ運営が鶴見中央であり、初めての地域で初めての仕事、仕事と言っても、知らないことに初めてだらけという状況であり、自分の与えられた役割での仕事をしたくても、地域ケアプラザを知っている人、私を知る人もいないので特にやることは無く、どうしたら良いかと悩んでいました。そんな時、長谷川会長が地区会長を務めておられる、鶴見中央地区民生委員児童委員協議会の定例会に足を運ばせていただきました。それが、長谷川会長と私の出会いでした。この時の長谷川会長との出会いがあったからこそ今の自分がいるのではないかと思っています。そして、長谷川会長との出会いがあったからこそ、本日この場に立たせていただくことができています。この場を借りて感謝申し上げます、ありがとうございます。
初めての場所に初めての会合、初めての人に緊張し、とにかく正座をしてただただ会合に参加させていただいていました。この話を時々長谷川会長にされますが、あの時の姿は恥ずかしくて仕方ありません。今ならあの時の自分を怒っていると思います。
正座をしていると何人もの方から堅苦しい会じゃないから足を崩しても平気よとお声をかけていただきましたが、その当時の私は皆の話を聞きながら、民生委員て何?町会?連合?とわからない言葉の多さに、不安と衝撃を受けながら座っていたのを覚えています。地域を知らなければ仕事になんかなるはずが無いと改めて気付かせていただいた瞬間でもあります。わからない、教えてもらうというスタンスではいつまでも自分の仕事は無いままなのでとりあえず何かしてみようと思い立ったきっかけになったことを思い出します。どちらかと言えば、体育会系で学生生活を過ごしてきましたし、YMCAの中に、困難な状況にあるときこそ、誰かが助けてくれる、寄り添う人が現れるというような風土があったこともあり、とりあえず当たって砕けろという発想で毎日地域散策へ出かけていました。掲示版等で地域行事を調べ、とにかく参加し、顔を出し、そこで知り合った方から入手した会合や地域行事に参加するということを繰り返しつつ、自分が出会った人一人ひとりと話をし、小さな情報を蓄積していきました。
今では地域行事や会合には年間約300件参加をさせていただいています。そして、地域や組織、団体にはそれぞれにおいて大切にされている慣習、想いがたくさんあることも身をもって体験させていただきました。

それぞれの方の想いに耳を傾けつつ、必要な時に必要な支援が生き届くためにどのようにしたら良いのかを地域の皆さんと考え、共に働くことが自分に与えられた役割だと思っています。この仕事で本当に人との出会いの大切さについて、身をもって感じました。その上で最も大切にしていることは人との出会いです。そして、その出会いの価値は自分の働きで決まると思えるようになりました。そのことに気が付くことができたとき、私の中での迷いは消えたと感じています。また、それ以来、協力や協働、依頼などのお話があった時は、「お引き受けします。」という言葉が自然にでるようになったようにも感じています。

地域コーディネーターとして鶴見で仕事に就いて今年で9年目となりますが、この9年間でたくさん方と出会いました。子どもから高齢者までの地域の方、いろいろな職種の方に会いました。
人と出会いがあった時、だいたいの方は相手がどんな人なのかと様子を伺いつつ接していると思います。
自分が思っていること実現したいこと等、自分の価値観と合わなかった場合だいたいは出会いの矢印は一方通行になるか行き止まりになると思います。また、外見で人を判断し、この人と合わないかもと思うとそれなりの対応になることもあると思います。
以前の私もそうであったと思います。自分では表に出してないつもりでも、相手にはそれを見透かされており、マイナスになってしまった出会いもあります。その当時は自分とは考え方が合わなかったと簡単に思っていましたが、その出会いを拡げられなかったのはまさに自分だと、振り返ると反省しなければならないこともあります。人は皆、生きてきた環境が違うので、十人いれば十通りの考え方、価値観、捉え方があり、自分と違うことは当たり前のことだということを常に意識して人と接するよう心がけています。
自分と違う考え方にたくさん出会い、学び、教えられることで自分が成長していけるのではないかと思います。そして、話をする中でのその人の思いやちょっとした昔話や世間話から、その人についてのアンテナを高くはっています。何か事業や困った時に、今まで出会った中で賛同してくれそうな人や協力してくれそうな人を探します。アンテナに触れた人には、ダメ元で話をしてみます。それで、解決する場合もありますが、解決しないことももちろんあります。しかし、だいたいの方が、この人なら、あの団体ならと次につながることのできそうな人を紹介してくださるケースが多いです。一度出会った人とのつながりが途絶えることの無いよう日々考えています。

実は、横浜東ロータリークラブさんと鶴見中央地域ケアプラザの出会いも今から9年前になります。地域ケアプラザが開所して間もなく、配食サービスを立ち上げようとの話が持ち上がりました。担い手や活動場所はあるけれども、立ち上げ資金や活動資金の援助が課題となっていました。その際立ち上げ資金の援助をしてくださったのが、横浜東ロータリークラブさんでした。この出会いが拡がり、数年前からローターアクトクラブさんには毎年、年に1回行っている地域ケアプラザ祭りに出展していただいています。ひとつのつながりが二つ、三つ、とつながりが大きくなっていく結果、実現できることに拡がりが出てきます。

地域という言葉を耳にすると、地域に住んでいる方に焦点があてられがちですが、私はその地域に点在している全てをさして地域と言っても良いのではないかと思っています。その地域にある商店やスーパー、病院、企業等はその地域の衣食住を支えていると考えられます。住んでいないのでと地域には含まれないのではないかということも耳にしますが、その地域に住む方々を支えているので、大きい意味での地域に含まれると思います。また、配食サービスのように課題が出た時に、いろいろな面でサポートしてくださる企業も地域にはあると思います。
地域に住んでいる方では、なかなか得ることのできないこれらの情報を収集し、発信し、つながりを拡げていくことも自分に与えられている役割だと思っています。そのためにも出会いを大切にしています。
自分なりに出会いのモットーを持ちながら仕事をしています。

【モットー】
○明るく元気な挨拶と感謝の心を忘れない。

○常にアンテナを張り、積極的に地域へ出る。

○積極的に行動し、相手の心にケアプラザをインプット。

○中立な立場を忘れない。

○見えない人間関係を感じとる。

○心を読み解くアンテナをたてる。

そして、いつも出会いの価値は自分の働きで決まると思っている私ではありますが、成長を決めるのは、出会いの数ではないとも思っています。

何人に出会うかではなく、どう出会うか。初対面の時に、相手にどんな印象を持ってもらえるかで、その後が決まるといってもいいと思っています。
出会いを最大限に活かし、実りある人生を地域の方に歩んでほしい。出会った人に、いい影響をもたらし、周囲の人も幸せになってもらいたい、という思いもあります。
今日もまた、多くの方との出会いを与えていただいたこと、本当に感謝です。

これからも鶴見のまちは、どんどんと変化をしていくことと思います。
今日の出会いを大切に、私ができること、私たちができることを皆さんと一緒に実践することができればという思いを新たにしています。
いつまでも鶴見に住んでいたいと思ってもらえるように、鶴見に住みたいと思う方が一人で多くなるように願い、これからも仕事をして行きたいと思います。

仕事を振り返る機会を与えてくださり、感謝しています。本日はありがとうございました。


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